2012/01/18

SPEEDI


「フクシマの情報公開怠り住民被曝」 NYタイムズ報道


東京電力福島第一原発の事故をめぐり、米ニューヨーク・タイムズ紙は9日付紙面で、日本政府が緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)のデータを事故直後に公表することを怠ったために、福島県浪江町など原発周辺自治体の住民らが被曝(ひばく)している可能性が高いと伝えた。
長文の記事は、菅政権との対立で4月に内閣官房参与を辞任した小佐古敏荘・東大大学院教授が、事故直後にSPEEDIのデータ公表を政府に進言したが、避難コストがかさむことを恐れた政府が公表を避けたと指摘。「原発事故の規模や健康被害のリスクを過小評価しようとする政府に対し、社会の怒りが増大している」と論評した。
そのほか、原子炉のメルトダウンを裏付けるデータ公表の遅れや、校庭での放射性物質の基準値をめぐるぶれなども問題視した。(ニューヨーク=田中光)



SPEEDI情報 米軍に提供


東京電力福島第一原子力発電所の事故原因を究明する国会の「事故調査委員会」は、初めての本格的な質疑を行い、参考人として招致された文部省の担当者が、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」と呼ばれるシステムによる予測データを、事故の直後に、アメリカ軍に提供していたことを明らかにしました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120117/t10015315481000.html




原発事故避難勧告めぐる日米の舞台裏判明 官邸、米の「退避勧告」に難色



【ワシントン=佐々木類】東日本大震災で米政府が、放射能漏れ事故を起こした東京電力福島第1原子力発電所から半径50マイル(約80キロ)にいる米国民に退避勧告を出す際、日本政府が日米同盟への悪影響を理由に勧告を出さないよう要請していたことが分かった。複数の日米関係筋が明らかにした。退避勧告をめぐる日米交渉の具体的な舞台裏が判明したのは初めて。米軍による“トモダチ作戦”が遂行される一方、日米双方がぎりぎりのやりとりを行っていたことが浮き彫りになった。
日米関係筋によると、米政府は原発が水素爆発や火災を起こしていた3月16日、米国民の保護が急務との判断から、在ワシントン日本大使館の藤崎一郎大使を国務省に呼び、キャンベル国務次官補が福島第1原発から半径50マイルにいる米国民に退避勧告を出す方針を伝えた。
この際、日本側は、「放射能汚染に関する確たる情報がなく、米政府の事前通告を聞き入れるしかなかった」(関係筋)という。
だが、別の関係者によると、藤崎大使の打電内容を伝え聞いた首相官邸側が在京米大使館側に接触、「米政府が退避勧告を出せば米国への不信感が増大して同盟関係に悪影響が出る」などとして、退避勧告の見送りを要請したという。
これに対し、米側は「政治的影響を議論している悠長な場合ではない。自国民保護は最重要だ。日本国民の理解を得られると確信している」と伝えたという。
米政府は16日午後(日本時間17日未明)、福島第1原発の半径50マイルにいる米国民に退避勧告を出すとともに、日本に滞在中の米政府職員と家族に日本国外への自主的な退避を呼びかける勧告を出した。
日本政府は表向き「自国民保護の観点だろう」(当時の枝野幸男官房長官)と理解を示していたが、日本政府として半径20キロ圏内の退避、20~30キロの屋内退避指示を出しており、米政府の退避勧告が同盟関係に悪影響を与えることを強く懸念していたという。
米政府は退避勧告を出す直前、原子力規制委員会(NRC)など関係省庁の担当者60人による電話会議を行い、「東京在住の米国民9万人全員の避難」も検討したが、このときは逆に「東京からの退避勧告は時期尚早。(刺激が強く)日米関係が揺らぐ」として、見送った経緯がある。

重要な部分を太字にしてみた
なぜ日本政府は在日アメリカ人が避難すると「日米同盟に悪影響が出る」と思考したのか?











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